新型コロナウイルスの影響もあり、不動産・建築業界でも新たなビジネスを模索する動きが加速しています。
不動産事業からリノベーション事業への新規参入もその一つです。
この新時代において成功するためには、新たな波にも立ち向かえるほどの盤石な事業基礎を築くことが必要不可欠である」と、
リノベーション事業を全国展開するリノベ不動産の渡邊は言います。
今回は、2月22日に開催された「【新時代の不動産・建築業界】失敗しない、中古リノベ立ち上げ戦略」セミナーについてレポートします。
本セミナーでは、現代のリノベーションビジネスを牽引する株式会社アイジーコンサルティング FULL HOUSE社の山田氏による新規参入時の失敗からの経緯、
リノベ不動産ブランドパートナー事業責任者・取締役の渡邊による失敗しない新規事業の立ち上げのノウハウについて、広く共有されました。
ー 優位性の高い「中古+リノベ事業」
2013年に創業後、リノベーション事業を全国に広げてきたリノベ不動産。
当社が進める「一社完結による”中古購入+リノベーション”ビジネス」とは一体どのようなものなのでしょうか。
まず、リノベ不動産が提案する「中古購入+リノベーション」には、費用配分に大きな特徴があります。
中古物件そのものには予算を割かずに、築年数の古い物件を安価で購入し、リノベーションに予算を大きく付けることで付加価値を付けるのです。
実際にあった例では、築80年を超える中古戸建てを800万円で購入、1200万円かけてリノベーションしたことによって、
顧客の趣味趣向・ライフスタイルが反映された事例となりました。
このようにピンポイントでニーズを叶えることができるため、顧客の満足度が高いのが、中古購入+リノベーションの特徴です。
近年では、中古住宅の流通も活性化しています。
従来は住宅購入の第一前提には新築住宅が挙げられてきましたが、
2016年の調査では一都三県のマンション市場において、中古住宅の販売戸数が新築住宅を上回ったことからも、
中古住宅の購入が一般的になっていることがわかります。
中古物件へのネガティブなイメージが薄らいできた時代の中で、
さらに、金額の下がった中古物件・築古物件を購入し、
リノベーションによって自分だけのオリジナルな空間を実現させるという購買方法への注目は益々高まりを見せています。
これまで価格の面で注文住宅や新築を購入できず、建売や築浅の中古物件で我慢していた顧客層は、
世代や時代の変化に伴って、「中古+リノベーション」という買い方にスライドしてきており、今後もニーズは広がり続けるでしょう。
これらの世代や時代のニーズ・付加価値のある住まいの提供・活性化する中古市場を鑑み、
飽和しつつある他分野の不動産事業に比較して、中古物件+リノベーションには優位性があると渡邊は語ります。
ー 安定的な収益の確保
「中古購入+リノベーション」に優位性があっても、ビジネスとして成り立たなくては意味がありません。
では、どういった魅力があるのでしょうか。
従来のリノベーションビジネスは、いわゆるリフォーム要素が強く、既に所有している物件の劣化や気に入らない部分を直すという捉え方が一般的です。
大型の全体改修もありますが、多くはトイレやキッチン等の部位別交換、床の張り替えなど既に単価に標準価格のあるビジネスです。
一方で、同社のリノベーションビジネスでフォーカスしたいのは、そもそもターゲットが異なる点です。
既に物件を所有している顧客ではなく、新たに住宅を購入する顧客をメインターゲットとしているのです。
事業の流れとしては、住宅購入を検討している20〜30代の顧客を集客し、
中古物件探しだけでなく、リノベーションまでを一貫して行うという、まさに、仲介業と建築業を融合した事業フローなのです。
一般的な不動産会社の収益モデルは、物件を紹介・契約し、利益を得るため、最大でも物件価格の3%しか得ることができません。
一方でリノベ不動産の収益モデルでは、物件の紹介手数料(3%)だけでなく、リノベーション工事までを請け負うため、顧客予算全体に対しての収益が見込めます。
例として、顧客予算3000万円の場合
一般的な不動産収益
不動産価格3000万円=仲介手数料3%のみ
リノベ不動産リノベーション収益モデル
不動産価格2000万円(仲介手数料3%)+リノベーション工事1000万円(工事利益)
(※セミナーでは、事例を踏まえた非公開情報が共有されました)
このように、顧客に合わせたデザイン・設備を叶えつつ、高い収益性が確保できるのが特徴です。
築古物件であればあるほどが仲介料も低くなってしまう不動産のみのモデルに対して、
リノベーションと建築を融合することで利益の向上を図り、かつ安定した収益が望めるのが、リノベ不動産の収益モデルです。
日本の新築住宅市場は現在、20年〜30年前と比べ半分にまで縮小し、さらに10〜15年後には3分の2まで縮小すると言われています。
その状況下で新規事業を始めるのは、高いリスクがあります。
特に差別化のしにくい仲介業においては、大都市圏では大手企業が強く、郊外では物件価格が低いため、収益も低くなります。
また、リフォーム事業と類似した従来型のリノベーション事業においても、競合や相見積もりが当たり前の業界であり、
持ち家を高単価でリフォームする顧客の規模は小さく、受注難易度が高くなるため収益を確保するのは難しい現状があります。
新型コロナウイルスの影響もあり、住宅への関心がより一層高まる中、
自分らしい暮らしを提供できるリノベーション市場は需要が高いにもかかわらず、まだまだ参入企業は多くありません。
差別化を図ることが難しく、厳しい現状にある住宅業界において、リノベーション市場への参入は未来のある選択と言えるでしょう。
中でも、仲介業と建築業の融合により安定感の高い収益性を誇る同社の「中古購入+リノベーション」ビジネスは、注目度も高まっています。
さらにこのセミナーで注目されたのは、同社のビジネスフローでは、相見積もりという考え方が一切排除されるという点です。
また、契約後に設計プランを作成するため、競合他社とのプラン比較による設計ロスも削減できます。このような点も同社の魅力の一つとして挙げられるでしょう。
これまで、リノベーション=首都圏という印象が強かった業界ですが、今はすでに他地域でも拡大しています。
今回登壇した、山田氏率いるFULL HOUSE社の名古屋での実績からもわかるように、
北海道から九州まで、郊外の戸建てエリアでも成果の出る、都市型・郊外型問わず成立するビジネスモデルです。
未経験業者からでも始めることができるというリノベ不動産の「中古購入+リノベーション」ビジネス。
未経験となるとハードルが高く感じられますが、「リノベ不動産本部のサポートがあれば明日からでも事業着手可能」とのこと。
その内容について語られました。
リノベ不動産ではブランドパートナー制度を導入し、運営システムや営業ツール、リノベーションには欠かせない施工事例から、
研修・eラーニングといった学びの機会まで、トータルで提供する態勢が整っています。
かつ、リノベーション事業の第一線で活躍してきた経験を持つ担当コンサルタントによって実践的なノウハウの共有や営業ツールに基づいたサポートが受けられます。
導入に際しては、地域性や会社規模、強み・弱みの補強、課題などを鑑み、
一社ごとに異なる特色に対しても、全国展開しているリノベ不動産だからこそ、解決できるノウハウがあります。
また、追客・契約書作成・KPI管理等を自動で行うことのできるシステムを自社で開発。
デジタル技術による変革の遅れている不動産・建築業界において、
リノベ不動産は自動システムにより、利益の向上や業務の効率化を図るサポートも提供しています。
ここまでのモデルを踏まえ、本当に未経験業者でもリノベーションビジネスを成功させることができるのでしょうか。
全くの異業種から「中古購入+リノベーション」ビジネスをスタートさせたFULL HOUSE社の山田氏によって、
リノベ不動産における実際のリノベーションビジネスについて語られました。
次回:「マイナスからの脱却。リノベーションビジネスが軌道に乗るまで」
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