リノベーションニュース

失敗しない、中古リノベ立ち上げ戦略セミナーレポート②マイナスからの脱却。リノベーションビジネスが軌道に乗るまで

前回は、リノベ不動産の渡邊から「中古購入+リノベーション」ビジネスにおける、

市況やニーズ・今後の展望から収益の仕組みについて語られました。

今回は、「本当に未経験業者でもリノベーションビジネスを成功させることができるのか」について、

異業種・未経験からスタートしたFULL HOUSE社の山田氏より、失敗期から成功に至るまでの道のりをレポートします。

 


受注100%?相見積もりがない事業モデルとの出会い

 

今年で創業121年を迎えた、全国に拠点を置く株式会社アイジーコンサルティング。

それまで、新築の設計・施工、住宅メンテナンス、耐震補強などの事業を展開しており、

2017年新たに不動産事業の一つとしてFULL HOUSE社が誕生しました。

※FULL HOUSE社ショールーム

元々、新築の防蟻工事や既存住宅の定期点検を主に行う住宅メンテナンス事業部に在籍していた山田氏。
実は、FULL HOUSE社を立ち上げるより以前に、下請け業務の委託元としてリノベ不動産(BeatHouse)の存在は謎深い業者として認識していたそうです。
というのも、取引の現場では
「リノベ不動産は見積もりを出したものが全て決まる」と、担当者から聞いていたからです。
それまで、工務店やリフォーム店の下請け業務では、委託元の失注により現調や見積もり作成が無駄になってしまうことは当たり前という中で、
失注がないというのは不思議でしか無かったと言います。

そうした中、母体であるアイジーコンサルティングでは不動産事業の新規立ち上げがあり、
様々な不動産会社を検討するうちの一つとして、リノベ不動産の説明会にも参加しました。

そこで、渡邊による失注しないための施策や、それだけでなく他社にはないビジネスモデル、ベンチャースピリット、
時代を先取るリノベ不動産事業の展望などの説明が同社の事業目的とマッチしたことが決め手となり、加盟に至りました。

 


未経験事業者が始めた不動産事業
 

不動産未経験である山田氏は同社をどのようにスタートさせたのでしょうか?
同社は、不動産の知識やノウハウ不足を補うために外部コンサルティングにもサポートを依頼していました。

外部コンサルタントからは、「リノベ不動産の事業モデルは関東では通用しても、残念ながら名古屋では通用しない。
不動産は売りの媒介だからまずは売りを覚えないとリノベーション事業はできないでしょう」というアドバイスがあり、まず不動産売買からスタートしました。

「電話取って、査定書作って、訪問して、媒介取って。大手にはどうしてもスピードで勝てないし、写真撮ってさあ広告に載せようとしたらもう売れましたとか…」
スピード命の営業スタイルにどんどんと社員が疲弊し、限界を感じていったそうです。
実際、半年後には受託率を15%までUPさせることができ、不動産売買の相場観も養えましたが、
日々の仕事の7割を不動産売買の業務に追われ、リノベーションの受注が取れず、リノベーションとしてはマイナスな状況でした。
このままではリノベ不動産のビジネスモデルを実現できないと考えた山田氏は、売りの媒介の中止を決断をします。

 


ワンストップサービスへの完全なシフトチェンジ


「中古購入+リノベーション」ビジネスへ舵を切った同社。

リノベーションを主軸にするにあたり、リノベ不動産の渡邊からは、まずは課題を数字で捉えるために営業プロセスデータが提供され、

それを埋めることで事業を整えていきました。

当時、同社では営業データの管理の仕組みがあるわけではなく、個人がなんとなく管理しているという状況だったそうです。

そのため、何が問題なのかが見えにくいということも課題だったと言います。

(※セミナーでは、その当時活用されていた実際の営業プロセスデータが共有されました

 

営業プロセスデータを用いたことで、社員単体の行動から同社全体の強み・弱みに至るまでを可視化、社員全体でコンセンサスをとることができました。

見えてきた課題に対し、渡邊からコンサルティングが入り、地域性・規模・マンパワー・特性なども踏まえた実務レベルでの具体的な改善案が共有されました。

 

これがリノベ不動産がブランドパートナー制度で提供する、実践的なノウハウの共有やサポートの一つです。
そして、改善案に沿って具体的な対策に着手した同社は、リノベーションの受注が2年間で初年度対比約3倍となるまでに成長
名古屋では通用しないと言われていたリノベーションビジネスが成功の軌道に乗ったのです。

 


リノベ事業の成功と今後の展望
 

コロナウイルスの影響が色濃く出た2020年。その影響下にもかかわらず、同社では過去最高の反響数を獲得
リノベーション業界に強い追い風を感じていると山田氏は語ります。

山田氏は、今後の展望として戸建て市場への挑戦を掲げています。
名古屋ではリノベーション案件の約9割がマンションです。
そのような中で、同社の強みであるメンテナンス事業や新築戸建て事業のノウハウの活用を視野に、
他社ではリスク面で手の出しにくい物件にもアプローチが可能であるという強みを活かして、他社との差別化も図っていきたいと言います。
また、同社のブランディングの一環である「for LONG」というキーワードについても言及し、
良いものを親から子へと受け継ぎ、長く住み続けるというコンセプトに共感する顧客を集め、スペックではなく、ストーリーで受注することを念頭に活動していくと締め括りました。

山田氏から語られたリノベーションビジネスの立ち上げ秘話。
未経験業者からの参入には、綿密な連携とノウハウの共有、個別状況に合わせたコンサルティングが成功のポイントと言えそうです。

次回は、営業プロセスデータの詳細や相見積もりゼロの実情、地域による工事単価を上げるコツなど、盛り沢山なトークディスカッションの模様をレポートします。

 

次回:「リアルな疑問に答える。トークディスカッション」

 

 

 


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